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北の海(下)  (井上 靖 著) 18冊目 8/700

北の海(下)  (井上 靖 著) 18冊目 8/700_b0146794_18174671.jpg 自伝的小説3部作を読了。「北の海(下)」は「しろばんば」に次いで良い。3年浪人していても屁でもない大天井さんの個性も魅力的だがおよそ自分とは正反対にありそうな主人公洪作の性格も羨しい。
 「おっそろしくずぼら。金があろうとなかろうと、いっこうに平気だ。親が心配しようと、先生が心配しようと、そんなことはさらさら気にかけん。自分の物も他人の物も、別段区別しない。」(鳶)   「とんぼと同じね。何も考えないですいすい飛んでいる」(宇田夫人)   「考えていることがひとけた違っている。普通人生は六十年というが、君は百二十年ぐらいに考えているらしい」(宇田先生)    「希有壮大だよ」(釡淵教頭)   「生まれながらの野良犬だ。その時、その時の気分次第で生きている」(木部)
こんな人間はちょっといないだろうが、とても憧れる。
   もっと肩の力を抜いて生きていいんだ。

by t-kashmir | 2012-12-12 23:50 | reading  

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