<   2013年 05月 ( 6 )   > この月の画像一覧

 

クラーク・コレクション

 23日、「奇跡のクラーク・コレクション」展はルノアールを中心とした印象派の作品群ということであまり気が進まなかったが鑑賞券を貰っていたので、久しぶりに丸の内・三菱一号館美術館に出かけた。やはり行って実物を観れば光溢れる印象派もなかなか良かった。今回は、特にカミーユ・ピサロの作品が印象に残った。1873年「ポントワーズ付近のオワーズ川」は印象派らしい陽光に包まれたのどかな風景画であったが、1870年「道、雨の効果」(写真)は雨に濡れた歩道の光を描いている。特に素晴らしかったのが1891年「エラニー、サン=シャルル」ピサロの光溢れる点描画。実物の素晴らしさは画像ではとても再現できない。この絵の時刻は夕方の光らしいが、自分は午前中の光と思って眺めていたがどちらでもいい。
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 印象派以外で特に目を惹いたのが、ウィリアム=アドルフ・ブグローの1884年「座る裸婦」。憂愁を帯びた眼差しでなんでこんな洞窟のようなところに裸で座っているのか分からないが、甘美で耽美的。腹の皺が妙に生々しかった。
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 構図や技法はアカデミックな様式で生前にはブグローの名は非常に高かったらしいが、20世紀以降さまざまな絵画革新運動とともに彼の名は次第に忘れられていった。このところ再評価されつつあるとか。
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by t-kashmir | 2013-05-23 17:00 | family  

栄光の岩壁(上) (新田次郎 著) 5冊目 18/700

 芳野満彦(1931年 - 2012年2月5日)。17歳のとき八ヶ岳の赤岳で遭難して両足指をすべて欠くが、不屈の精神で登山を続け、前穂高岳IV峰正面壁積雪期初登攀など多くの初登攀を記録。
 『芳野さんの足はかかとからつま先まで、たったの12センチしかない。5文足の山男といわれるゆえんだ。・・・医者が松葉杖か義足でないと一生歩けないと診断したにもかかわらず、芳野さんはくじけなかった。半年後には歩けるようになり、2年後には岩登りをはじめた。芳野さんが岩登りに特別の情熱を燃やして来たのには訳がある。歩くことではどうしても人に負ける。しかし、岩ならば手をうまく使って、足の不自由さを十分にカバーできるからだ。』
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新編「山靴の音」:芳野満彦著・中公文庫(S56年刊)
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by t-kashmir | 2013-05-19 19:00 | reading  

大漁船

 母の日にまたひとつ歳が増えた。47歳から5年目。日曜日は∞でボルダーを3時間やり、夕食は家族でパン屋のサンマルクでささやかなディナー(誕生日の人は¥0のため)。
 14日(火)は久しぶりに葛西のメンバーと大漁船で再会。タッキーのお祝い。タッキーも最近はなかなか登りに行けないらしい。私もみんなの刺激を受けてモチベーションを維持していきたいのだが・・・。のりさんにBROOKSIDEのチョコレートを貰った。ハーゲンダッツのクリスビーサンドはホワイトデーにお母さんと娘と食べたが、こちらはなかなか見つからなかった。昨年の城山を思い出した。のりさん、ありがとうございました。
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 18日(土)に∞でボルダーを3時間、Oたきさんと取り組んだ。私がトライするのはいつも3級まで。しかし彼は登れる登れないに関係なく2級、1級課題に次から次へ取りつく。私も一緒について行ったが、ボルダーのパワートレニングではこのような練習が良いかもしれない。楽しかった。 体重60.6㎏が3日続いているので留意。
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by t-kashmir | 2013-05-14 20:30 | family  

河又

  3月24日(日)、妙典5:30集合。しげさん、タッキー、ひろくんと河又へ。3月21日付異動の辞令で18,19,21,22,25,26,27,29と歓送迎会やら何やらで・・・。自分のクライミングの環境は確実変わるという不安で弱気先行。(情けなし。涙) この日は天気も良く、道も順調で2時間もかからず駐車場へ。3人はデザソン、私はドラゴンストリート11dに挑戦。いきのいい奴、大五郎でアップと思いきや、大五郎でテンション。大五郎のルート、下段、中段、上段と別れるが中段の処理の仕方に悩んでしまった。ここを省力化しないとドラゴンストリート上部まで持たない。この中段、最後まで解決できず悔しい。大五郎中段からドラゴンストリートへ。まずはテラスのガバからドラゴンの1ピン目クリップ。左手フィンガーポケット、右手ポケット(出だし厳しい)、左足乗り込む。左手コルネにピンチ、右手コルネ右上をラップぎみに取り、左手サイドガバ(ここでレスト)左手、右手で2ピン目クリップ。足上げて、左手梅干しホールド、(ここから核心)。右手ホールディングの際は右足ヒールで固定する。この後の手順は・・・もう1か月以上経っているため覚えていない。トレーニングして行かないととてもこなせないタフなルートだと思った。振り返ると再挑戦したくなってきた。
 1ケ月が経過し、少し落ち着いてきて、クライミングも継続できないことはない。GWのジム練習で11C程度までは上がって来たぞ。酒の席での節制と練習回数を何とか増やしたいものだ。
 【この日の成果】いきのいい奴、大五郎×、ドラゴンストリート×××、大五郎×
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 この日はタッキーが2便目で早々にデザソンRP。(おめでとう!タッキーの本来の強さが出てきた。)早速ドラゴンに参戦してくれた。
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 そして、しげさん最終便で見事デザソンRP。(おめでとう!しげさんも城山、河又と着実に成果を上げている。)
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by t-kashmir | 2013-05-04 23:00 | climbing  

銀嶺の人(下) (新田次郎 著) 4冊目 17/700

 テラスに両手をかけて胸の辺りまで身体をずり上げたとき、左右から別々に手が出て、彼女は救い上げられるように引張りあげられた。そこには佐久間と根本がいた。テラスであるべきそこにはテラスはなく、そこはがらんとした空間であり、霧の中に頂の輪郭が見えた。
 「頂上だわ、ここは頂上だわね」
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     (第九章 アイガー北壁直登)
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 その瞬間、水晶のテラスとその周辺の岩壁にそう生している水晶群は電光を吸収し、屈折し、そして反射して、いっせいに輝いた。美佐子は、この世にあるとも思えないような美しい輝きの中に相擁している自分たち二人の姿をはっきりと見た。 (第十二章 ドリュー西壁)
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 「さようなら、淑子さん」という声が雪の中から聞えた。彼女は小橋にすがりついて泣いた。ほんとうに信頼してザイルが組める女性は美佐子以外にはいなかった。 (グランドジョラス北壁)
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by t-kashmir | 2013-05-04 21:30 | reading  

銀嶺の人(上) (新田次郎 著) 3冊目 16/700

 急に傾斜がゆるやかになり、突然登攀は終わった。両足で立って歩けるところに来たのだ。1,200mの氷壁を登攀して、4,478mのマッターホルンの頂上に着いたのだ。二人はそこで肩を並べて、足取りを併せるようにして、スイス側の山頂に歩いて行った。
 「最後まで長い長い登りの氷壁だったわね」
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   (モルゲンロートに輝くマッターホルン)
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by t-kashmir | 2013-05-03 23:35 | reading