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「人生二毛作」の生き方 (外山滋比古 著)

 定年後、新しい人生を始めるにあたっても、何をするかが問題なのではなく、どう生きるかが大切です。現役の時と同じ考えで、テイク中心に生きようとすれば、年をとっているだけ不利です。みじめになります。発想を変えれば、おのずから新しい人生が可能になります。自分中心のテイク・アンド・テイクを脱却し、ギブ・アンド・テイクに頭を切換えれば、新しい世界が現れるでしょう。世のため、人のため、そしてわが身のために生きることができれば、年とともに人間力は高まります。(≒ クライミングもどのルートをRPするかが問題なのではなく、どう登るかが大切です。若者と同じ考えで、RPのみにこだわり登ろうとすれば、年をとっているだけ不利です。発想を変えれば、おのずから新しいクライミングが可能になります。自分中心のRP主義を脱却し、ギブ・アンド・テイクに頭を切換えれば・・・)

 思考は生きている人間の頭から生まれるのが筋です。研究室で本を読んでいる人は思考に適しません。生活が貧弱だからです。試行錯誤を知らない暮らし方では生活とは言えないと考えました。生活は知識より重要です。知識のために生活を犠牲にしている学校教育は、人間の成長にとって大きな妨げとなることを、お互いしっかり認識する必要があります。
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by t-kashmir | 2016-08-10 19:30 | reading  

平常心のレッスン (小池龍之介 著)

1.平常心とは・・・
「絶対に怒らない」とか、「絶対にオロオロしない」ということではなく、「怒ったり、不安になったりするのは自然なこと」と認め、そのような状態になっている自分に気づき、自分の蓄積した過去の記憶:業(カルマ)がそうさせているのだと認識し、心の揺れをしずめることができる柔軟性のなかに平常心というものがあります。
2.理想的な「楽」の状態とは・・・
過去の記憶が抑制され、快・不快の影響力が落ちると、今この瞬間のことに没頭できるようになり、心が打たれ強くなります。
3.そのためには・・・
不快の命令に対していちいちあれこれとこだわらずに、「そのようである」と捉えるようにする。そうするとだんだんに慣れてきて、何があっても「まあ、いいかな」と捨て置くことができるようになる。結果として快・不快の記憶の刷り込みが少なくなり、不快に感じることも徐々に減っていくのだそうです。

 あの人も死んだ。あの人すら死んでしまった。確かに私もそのように死んでいく。あなた方も死んでいく。何も持っていくことはできない。いまこれを蓄積しても、しょせん最終的には持っていくことはできない。その程度のもの。その程度のことをしているに過ぎない・・・
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by t-kashmir | 2016-06-26 12:00 | reading  

親子のための仏教入門 (森政弘 著)

「仏道を歩む」には心の毒消しが必要。毒消しをするためには考え方を変えることです。

心の毒とは、「トン・ジン・チ」≒「爆発型の欲望」、「立腹」、「真理に暗いこと」
「爆発型の欲望」:御馳走がたくさんある場所で腹がいっぱいになっても食欲が消えない、またはもったいないとむりにでも食べようとして食べすぎてしまうようなエスカレートしていく欲望。これを「これで十分だ」「もう要らない」へ変える訓練をする。むやみに欲しがらない、我慢すること。
「立腹」:腹を立てると身も心も傷つけます。たいていは相手を正すといいながら自分の腹の虫を抑えられないのが大部分で、そこには自分が常に優先であるという高慢があるのです。自分の心にかなわないことが起こっても怒らないという我慢がここでも必要になります。腹を立てないコツの第一は怒り返さないことです。まずは黙って辛抱することです。
「真理に暗いこと」:人は誰もが自分というものに執着があります(とらわれる)。自分に執着があると心に毒を発生させ、けちなことを考えるようになり真理を見る目をくもらせることになります。自分へのとらわれを取り去るために、人を自分よりも大切にする気持ちを育てるのです。それには自分の損得を考えないで見返りも期待せず、無心に人のために尽くすのです。
・掃除や食器洗いなどの手伝いも奉仕になります。
・いつもにこやかな顔をして、その座を明るくしようとすればそれも奉仕になります。
・仏道を歩み、いつも真理に沿うように努めている人は、顔つきが違いますし品格があります。

「仏教は心のコントロールの教え」とさえ言えますが、心のコントロールと我慢は同じことではありませんが、心のコントロールを覚えれば、我慢の仕方が分ることにつながります。

仏教では善であろうと悪であろうと、すべてのもの、失敗も成功も、喜び、悲しみ、苦しみも、「すべては仏さまからの贈りもの」(この宇宙には真理から外れたできごとは一つもない)と考えるように導くのです。ただ、われわれの無知のせいで、そうだとわからないだけです。分かれば、ひとつひとつのことで一喜一憂しません。悪口も失敗も仏さまからのプレゼント。この最高の我慢をめざして日々努力すべきです。そうすれば気持ちが楽なばかりか、弱かった自分に打ち勝ったすがすがしさを味わうことができるそうです。
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by t-kashmir | 2016-05-28 18:00 | reading  

絶対的な自信をつくる方法 (森川陽太郎 著)

b0146794_1415674.jpg 「90点以上のショット」でなければ自分に自信が持てない。これは横峯さくら選手に限らず、物事に真剣に打ち込む人ほど、陥りやすいワナです。自分の理想のイメージと結果が一致しないことで、「こんなはずじゃない」と一気に自信が失われて自分本来のパフォーマンスができなくなり、そのまま調子を崩していく。試合が終わった後、また、練習で90点のショットが出るまで修正する。そして次の試合も「90点の自分」という感覚のまま臨み、またミスが出て自信を失う。2012年の彼女はこうした状況の繰り返しだったという。
 自分を過大評価せず、ありのままの自分を受け入れる。等身大の自分を知って、今の自分が出せる結果を否定せずに素直に受け入れることが肝心。等身大の自分を知るとは、緊張していてもできること、不安定な悪い環境の中でもできることが今の自分の実力値であり、その値を知ることが「OKライン」の目標設定のために重要である。そして低いOKラインの目標を一つずつクリアして前に進めるようになると「自己肯定感」を感じられ、自然と自信も持てるようになる。ストレスから解放され、心は楽になるけれど、決してだらけるわけではない。
 成功できる人かできない人か。その違いは実力や、能力、才能、性格ではありません。その人が自分にどのくらいOKをあげることができているかにあります。絶対的な自信を持てる人とそうでない人はここが違うのです。決して自分を変えようなんて自分を否定してはいけないのです。
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by t-kashmir | 2014-11-02 12:00 | reading  

ただ一撃にかける 

b0146794_133247.png打って反省、打たれて感謝 栄花直輝(えいがなおき)さんの困難から逃げない心、結果を求めず無心に戦う心、日々の鍛錬が、本番で無意識の一撃を生み出す。
平常心、自信、あるがままのナチュラルな心の状態が最高のパフォーマンスを引き出す。自分の能力を常に最高に引き出すことができれば・・・

そのために必要なことを「禅脳思考」(辻秀一 著)では、自分の感情に気づき、物事に意味づけした自分に気づき、フロー状態の価値を考え、自分の心は自分で決めると考え、未来は予測不可能、過去は変えられない、今に生きるとただ考え、人に与えると考え、ありがたいと考えていれば、いつでもどこでも自分の心を、「揺らがず」「とらわれず」の心の状態に切り替えられると言っている。気づいたり、ただ考えるだけで心の状態に変化が起こる。これを繰り返していくとフローな状態を体感できるようになる。これは理論ではないそうだ。理論でないから説得力がないけど、信じてやってみなということだ。何を意識してやればいいかというと、(1)常にご機嫌でいましょう。機嫌がよければ自分はこうありたいという内なる望みを叶えることにつながる。(2)自分の表情や呼吸、姿を意識する。自分の表情次第、呼吸次第、姿勢次第で心に変化が生じる。まずそう考えるだけで認知の暴走を鎮め、自分方向に向かうベクトルが脳のなかに生じるのでフロー化しやすくなるそうだ。

このことは、「なぜこれは健康にいいのか?」(小林弘幸 著)でも、「にっこり、ゆっくり」を心掛け、ゆっくり深く呼吸することで静脈に流れる血流量が増え、副交感神経が高まる、それにより自律神経のバランスが整うことが重要であると言っている。ゆっくり話したり、ゆっくり動いたり、ゆっくり運転したりする最大の効果は呼吸がゆっくりになること。ゆっくり深い呼吸の方法は「一対二の呼吸」、ゆっくり一数える長さで息を吸い、その倍の時間をかけて息を吐くこと。また、緊張した時は手を開くこと、親指を強く握りしめないことも副交感神経を下げない工夫である。自律神経のバランスが良くなれば血流も良くなり身体の末端まで酸素と栄養を運び、運動能力の向上にも繋がるそうだ。自律神経の安定はまさしく「地に足がついた状態」を指すのです。

2012.1.16 「ネコ背は治る!」(小池義孝 著)の1章「知れば、呼吸が深くなる!」では、深い呼吸により末端筋肉へ酸素を行き渡らせることにより身体能力の低下防止と共に、不安の除去、精神的な安定がもたらされることを述べている。呼吸は、胸式、腹式、どちらかではなく全体呼吸が良い。肺の大きさを再認識、イメージし、横隔膜を下げて腹式呼吸をし、胸式呼吸により肋骨の間隔広げて鎖骨の上、背中側にまで肺を広げて空気を吸い込む、そしてゆっくりと腹の筋肉をへこませながら横隔膜を上げていき、肋骨の間隔を狭めて息を吐き出すのである。
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by t-kashmir | 2014-10-18 13:22 | reading  

平常心のレッスン (小池 龍之介著)

b0146794_2373224.jpg 曹洞宗の瑩山(けいざん)禅師は「茶に逢ったら茶を喫し、飯に逢ったら飯を喫す」と表現している。何か特別なものを「手に入れたり目標に至ろうと欲望する」のではなく、茶を飲むとかご飯を食べるとか、目の前のふつうのことをふつうに、無心に行うことのなかにある、と。ふつうに、あるいは、あるがままに。お茶を飲むことそのものにふっと無心になっているなら、そこに平常心の根本があります。そして瞑想するにしても重要な仕事をするにしても、何か特別なこととして気負って行うものではなくて、茶を飲むときは茶に、飯のときは飯に心をむけるのと同様に、当たり前のあるがままに取り組むとよい。そのときはじめて肩の力が抜けて、「本来の100%」の力を発揮することがかなうでしょう。 それは、「手に入れたい」と欲の対象として、何かを「やるぞ」と力んだとたんにその対象が消滅してしまう、ということ。目標・目的を忘れて淡々と取り組んでいるうちに、はた、といつのまにかその中に入り込んでいるような、あくまで副作用としてしか生じないもの、このような心境で登りたいものです。  来年の城ケ崎に向けてジムでトレーニングを始めたものの力み過ぎで、22日、右足首捻挫。なかなかうまくいかないが愚痴らず「そのようなもの」と今をそのまま受け入れることが肝要とも言っています。
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by t-kashmir | 2013-12-23 23:07 | reading  

食と健康の話はなぜ嘘が多いのか

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by t-kashmir | 2013-08-10 22:49 | reading  

栄光の岩壁(上) (新田次郎 著) 5冊目 18/700

 芳野満彦(1931年 - 2012年2月5日)。17歳のとき八ヶ岳の赤岳で遭難して両足指をすべて欠くが、不屈の精神で登山を続け、前穂高岳IV峰正面壁積雪期初登攀など多くの初登攀を記録。
 『芳野さんの足はかかとからつま先まで、たったの12センチしかない。5文足の山男といわれるゆえんだ。・・・医者が松葉杖か義足でないと一生歩けないと診断したにもかかわらず、芳野さんはくじけなかった。半年後には歩けるようになり、2年後には岩登りをはじめた。芳野さんが岩登りに特別の情熱を燃やして来たのには訳がある。歩くことではどうしても人に負ける。しかし、岩ならば手をうまく使って、足の不自由さを十分にカバーできるからだ。』
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新編「山靴の音」:芳野満彦著・中公文庫(S56年刊)
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by t-kashmir | 2013-05-19 19:00 | reading  

銀嶺の人(下) (新田次郎 著) 4冊目 17/700

 テラスに両手をかけて胸の辺りまで身体をずり上げたとき、左右から別々に手が出て、彼女は救い上げられるように引張りあげられた。そこには佐久間と根本がいた。テラスであるべきそこにはテラスはなく、そこはがらんとした空間であり、霧の中に頂の輪郭が見えた。
 「頂上だわ、ここは頂上だわね」
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     (第九章 アイガー北壁直登)
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 その瞬間、水晶のテラスとその周辺の岩壁にそう生している水晶群は電光を吸収し、屈折し、そして反射して、いっせいに輝いた。美佐子は、この世にあるとも思えないような美しい輝きの中に相擁している自分たち二人の姿をはっきりと見た。 (第十二章 ドリュー西壁)
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 「さようなら、淑子さん」という声が雪の中から聞えた。彼女は小橋にすがりついて泣いた。ほんとうに信頼してザイルが組める女性は美佐子以外にはいなかった。 (グランドジョラス北壁)
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by t-kashmir | 2013-05-04 21:30 | reading  

銀嶺の人(上) (新田次郎 著) 3冊目 16/700

 急に傾斜がゆるやかになり、突然登攀は終わった。両足で立って歩けるところに来たのだ。1,200mの氷壁を登攀して、4,478mのマッターホルンの頂上に着いたのだ。二人はそこで肩を並べて、足取りを併せるようにして、スイス側の山頂に歩いて行った。
 「最後まで長い長い登りの氷壁だったわね」
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   (モルゲンロートに輝くマッターホルン)
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by t-kashmir | 2013-05-03 23:35 | reading